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歯に詰めるなら、なにがいいの? 〜やまもと歯科が考える、歯にやさしい素材選び~

2025年11月21日 (金)

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みなさん、こんにちは。春日部のやまもと歯科歯科です。
歯の治療で「詰め物」や「被せ物」を入れることになったとき、どんな素材にするのがいいのか迷われる方は多いと思います。保険でできるものもあれば、自費診療でより見た目や耐久性に優れたものもあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
今回は、保険で使われている素材の特徴や、最近話題の「CAD/CAM冠」について、そしてやまもと歯科が考える“歯にやさしい素材”についてお話ししていきます。
 
*保険でできる詰め物・被せ物の種類
 
虫歯の治療で削った部分を修復する場合、基本的には保険内での治療が選べます。代表的なものは「銀歯」と呼ばれる金属の詰め物・被せ物、そして「レジン(プラスチック)」です。
銀歯は長年日本の保険治療で使われてきた素材で、強度が高く奥歯の噛む力にも耐えられるため、昔から広く使用されています。ただし、金属特有の見た目や、経年劣化による歯ぐきの黒ずみ、金属アレルギーのリスクなどが欠点とされています。
一方で、プラスチック(コンポジットレジン)は見た目が白く、前歯などに使われることが多い素材です。直接お口の中で詰めることができるため、治療回数も少なく済み、保険適用の範囲内で自然な見た目に仕上げることができます。ただし、摩耗や変色がしやすく、奥歯など力が強くかかる部分では欠けたり割れたりしやすいという弱点もあります。
 
*CAD/CAM冠とは?
 
最近、テレビやインターネットなどでも耳にするようになった「CAD/CAM冠(キャドキャムかん)」は、プラスチックとセラミックの中間のような素材です。CAD/CAMとは、コンピューターで設計(CAD)し、機械で削り出して作製(CAM)するという意味で、歯型のデータをもとに精密な被せ物を作ることができます。
このCAD/CAM冠は、2014年から保険適用が始まり、条件を満たせば保険で白い被せ物ができるようになりました。保険で白い歯にできるということで人気を集めています。
ただし、素材としては「レジン(プラスチック)にセラミックの粉を混ぜたもの」で、純粋なセラミックとは違います。耐久性は銀歯より弱く、長期間使用するとすり減ったり、割れたり、変色したりすることがあります。また、接着面の劣化により隙間ができやすく、二次カリエス(再びむし歯になること)のリスクが高いという指摘もあります。
 
*各素材の特徴を比べてみましょう!
 
ここで、代表的な素材を比較してみましょう。
 
・金属(銀歯)
メリット:
保険適用で費用が安い
強度があり、奥歯にも使える
長年の臨床実績がある
  
デメリット:
見た目が目立つ
金属アレルギーのリスクがある
時間が経つと歯ぐきが黒ずむことがある
金属の変形によって、隙間ができやすく、むし歯が再発しやすい
 
・プラスチック(レジン・CAD/CAM冠)
メリット:
白く見た目が自然
保険でできるものがある
比較的削る量が少なくて済む
 
デメリット:
強度が低く、欠けやすい
変色しやすい
長期間使うとすり減って噛み合わせが変わることがある
接着の劣化により二次カリエスのリスクが高い
 
・セラミック
メリット:
見た目が最も自然で透明感がある
変色しない
汚れが付きにくく、むし歯や歯周病の再発リスクが低い
生体親和性が高く、金属アレルギーの心配がない
適合精度が高く、歯との隙間が非常に少ない
 
デメリット:
自費診療のため費用がかかる
強い衝撃が加わると割れることがある
(ただし近年の素材では大幅に改善)
 
*やまもと歯科がCAD/CAM冠を扱わない理由
 
やまもと歯科では、現在CAD/CAM冠の取り扱いを行っていません。
理由はいくつかありますが、最も大きな理由は「歯を長持ちさせることを第一に考えているから」です。
CAD/CAM冠は確かに保険で白い歯を入れられるという魅力がありますが、素材そのものが弱く、長期的に見ると劣化や隙間の発生が避けられません。隙間からむし歯菌が入り込み、再治療になるケースも少なくないのが現実です。
治療のたびに歯を削る量は少しずつ増え、やがて神経を取らなければならなくなったり、最悪の場合は抜歯に至ることもあります。
つまり、一時的にはきれいに見えても、「歯の寿命を縮めてしまう可能性がある」のです。
やまもと歯科では、患者さんに「できるだけ自分の歯を長く保ってもらうこと」を大切にしています。そのため、たとえ保険で白い歯が入れられたとしても、耐久性や再発リスクの面からCAD/CAM冠の採用はしていません。
 
*セラミックが歯にやさしいと言われる理由
セラミックは、自費診療にはなりますが、見た目・耐久性・衛生面のすべてにおいて非常に優れた素材です。
まず、変色しないという点。プラスチック素材は吸水性があるため、時間が経つとコーヒーやお茶の色素を吸って黄ばみやすくなりますが、セラミックは表面が非常に滑らかで吸水しないため、長く白さを保てます。
次に、汚れが付きにくくむし歯の再発を防ぐという点。セラミックの表面は細菌が付着しにくく、プラーク(歯垢)がたまりにくい特徴があります。そのため、歯ぐきの炎症やむし歯の再発リスクを抑えられます。
また、適合精度の高さも大きな魅力です。セラミックの被せ物は精密に作られるため、歯との境目が滑らかで、隙間がほとんどありません。これにより、細菌が入り込む余地が少なく、長期間安定して使うことができます。
さらに、金属を使わないため体にもやさしいという特徴があります。金属アレルギーの心配がなく、金属による歯ぐきの黒ずみも起こりません。口の中は常に湿度や温度の変化がある環境ですが、セラミックはそうした変化による膨張や収縮が少なく、安定性に優れています。
このように、セラミックは「見た目がきれい」というだけでなく、「歯を守る力」がある素材なのです。
 
*まとめ
詰め物や被せ物の素材には、それぞれに長所と短所があります。
保険でできる治療は費用面での負担が少なく、誰でも受けられるという利点がありますが、長期的に見ると耐久性や再発リスクに課題が残ることもあります。
やまもと歯科では、患者さんの歯を長く健康に保つことを第一に考え、素材選びを大切にしています。同じ「白い歯」でも、見た目だけでなく、その中身や歯へのやさしさには大きな違いがあります。
治療後も快適に過ごし、何度も治療を繰り返さずに済むよう、私たちは一人ひとりに合った最適な素材を一緒に考えていきたいと思っています。
もし、詰め物や被せ物の種類でお悩みの方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽に春日部のやまもと歯科へご相談ください。
見た目の美しさはもちろん、「歯を守るための選択」を一緒に考えていきましょう!!

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