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加熱式タバコ・電子タバコなら大丈夫なの?

2026年1月15日 (木)

カテゴリー :

〜歯周病リスクの本当の話〜
 

こんにちは。春日部のやまもと歯科です。
日々、患者さんのお口の中を拝見していると、近年とても増えてきたご質問があります。
 

「紙タバコはやめて、加熱式に変えました」
「電子タバコなら歯にはそこまで悪くないですよね?」
 

健康を意識してタバコの種類を変えられたこと自体は、とても前向きな選択だと思います。
ただ、歯科の立場からお伝えすると、歯や歯ぐきにとっては“安心”とは言えないのが現実です。
 

今回は、加熱式タバコ・電子タバコと歯周病の関係について、
歯科衛生士の視点で分かりやすくお話しします。
 


 

歯周病は「静かに進行する病気」
 

まず知っていただきたいのが、歯周病の怖さです。
 

歯周病は、歯と歯ぐきの間にたまった歯垢(細菌)が原因で起こる慢性の炎症です。
初期段階では、ほとんど痛みがなく、自覚症状も乏しいため、多くの方が気づかないまま進行します。
 

進行すると、
・歯ぐきが下がる
・歯を支える骨(歯槽骨)が溶ける
・歯がグラグラする
・最終的に歯を失う
 

という経過をたどります。
 

実は、日本人が歯を失う一番の原因はむし歯ではなく、歯周病です。
そして、この歯周病を大きく悪化させる要因のひとつが「喫煙」です。
 


 

タバコが歯周病を悪化させる理由
 

タバコの中で、歯周病に最も影響を与える成分はニコチンです。
 

ニコチンには
・血管を収縮させる
・血流を悪くする
・免疫細胞の働きを弱める
 

という作用があります。
 

歯ぐきの血流が悪くなると、酸素や栄養が十分に届かず、炎症を治す力が低下します。
また、細菌と戦う免疫力も落ちるため、歯周病菌が増えやすくなります。
 

その結果、
同じ歯磨き習慣・同じ歯垢の量でも、喫煙者のほうが歯周病は重症化しやすい
という状態が起こります。
 


 

「出血しない=健康」ではありません
 

喫煙者の歯周病で特に注意が必要なのが、症状が分かりにくい点です。
 

ニコチンの血管収縮作用により、
・歯ぐきが腫れにくい
・歯磨き時に出血しにくい
 

という特徴があります。
 

そのため、
「血が出ないから大丈夫」
「痛くないから問題ない」
と思ってしまいがちですが、実際には歯ぐきの中で骨が静かに溶けているケースも少なくありません。
 

歯科医院でレントゲンを撮って初めて、
「思った以上に骨が減っていた」
と驚かれる方も多いです。
 


 

加熱式タバコは歯に優しい?
 

加熱式タバコ(IQOS、glo、Ploomなど)は、煙が出ない・においが少ないといった特徴があります。
 

確かに、紙巻きタバコと比べると一部の有害物質は減っています。
しかし、ニコチンはしっかり含まれています。
 

歯科的に見ると、
・歯ぐきの血流低下
・免疫力低下
・歯周病の進行
・治療後の治りの悪さ
 

これらは紙巻きタバコとほぼ同じです。
 

そのため、
歯周病予防・改善という観点では、加熱式タバコに変えても大きな違いはありません。
 


 

電子タバコなら安全?
 

電子タバコについても、よく質問を受けます。
 

→ニコチン入り電子タバコ
 

ニコチンが含まれている場合、
歯周病リスクは加熱式・紙巻きと同様に高いと考えられます。
 

→ニコチンなし電子タバコ
 

ニコチンが含まれていない場合、血流低下の影響は少なくなります。
ただし、
・口腔内の乾燥
・歯ぐきの炎症
・細菌バランスの乱れ
 

といったリスクは残ります。
「安全」「歯に優しい」とは言い切れないのが現状です。
 


 

実際の臨床で感じること
 

歯科衛生士として現場に立っていると、
「加熱式に変えたから安心していた」
「歯ぐきが腫れないので問題ないと思っていた」
という方の歯周病が、静かに進行しているケースを多く見かけます。
 

タバコは歯周病を悪化させるだけでなく、気づきにくくするという点が、とても厄介です。
 


 

禁煙すると歯ぐきはどうなる?
 

「今さらやめても意味がないのでは?」
そう思われる方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。
 

禁煙すると、
・歯ぐきの血流が改善
・炎症反応が正常化
・歯周病治療の効果が出やすくなる
・歯を失うリスクが下がる
 

など、確実に良い変化が起こります。
 

年齢や喫煙歴に関係なく、
やめたその日から歯ぐきにとってはプラスです。
 


 

歯を守るためにできること
 

歯を守るために大切なのは、
・禁煙または減煙
・毎日の丁寧な歯磨き
・歯科医院での定期的なメンテナンス
 

この3つです。
 

特に喫煙歴がある方は、
自覚症状がなくても定期的なチェックを受けることが重要です。
 


まとめ
 

最後に、歯科衛生士として一番伝えたいことです。
 

「煙が出なくても、ニコチンがあれば歯周病リスクは下がりません。」
 

歯は一度失うと、元には戻りません。
将来も自分の歯で食事や会話を楽しむために、
今のお口の状態と、これからの選択を一緒に考えていきましょう。
 

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